KNS雑記
KNSとは何か
knowledge networking serviceの略であり、個人知識管理サービスとSNSとが融合したサービスとなっている。SNSのように気軽に投稿できつつも、その投稿によって表現された知識が高度に管理可能なサービス。宇田川浩行氏によれば、「SNSの次」に来るサービス形態である。
この文章では、このKNSについて雑多に書く。
KNSはすでに存在する
KNSとして作られたデライト、Scrapboxの一部プロジェクト(井戸端・アープラノート)など、すでにKNSは誕生している。
井戸端やアープラノートに関しては、WikiであるScrapboxをチャット的に用いることで知的交流を成している。
KNSの流行らなさ
KNSは自己対話による面白さがある。故にKNSは他者を必要としない。必要とする度合いが低い。そのために、他の人を呼び込むことが少なくなり、広まるまでに時間がかかる。
KNSは「まとめ」と「言及」で駆動する
KNSを通して、各種ウェブページをまとめ、さらにそれらに言及していくような使われ方が進んでいく。はてなブックマークに成り代わり、Togetterに成り代わり、SNSに成り代わる。そうして段階的に社会に浸透していく。
そうした「外部サービス」としてKNSを見たとき、ウィジェット化が有用な機能として挙げられるだろう。KNSでまとめと言及をし、ウェブページの方でさらにKNS上のそれらが表示されれば、相互の流入が期待できる。
そうして代替として普及しつつも、KNSの真価に触れた人にとっては、他では代替不可能なものとして確立されていく。
SNSの限界とその拡張、SNSのKNS化
生物が単純な形態から複雑な形態へと進化したように、SNS上で交わされる話題の複雑化は当然のことながら生じる。
Twitterではそれに対応するために、140字から280文字に文字数制限を緩和した。ユーザーも自己リプライによって話題の複雑化に対処しようとしている。
SNSのKNS化が進んでいる。タグや外部サービスによってまとめる機能が付与されていっている。つまり後付のまとめ機能でなんとかやりくりしている状態だ。
しかし、そのやりくりも限界がある。抜本的な作り直しが必要になるときが来る。その時、既存のKNSが参考にされ、さらにSNSのKNS化が加速する。
あれ
デジタル機器上を用いた手書きによる個人知識管理を思いついた。
当初、手書きしたデータをデライトに貼り付けて、引き入れによる整理と、文字による検索を考えていたが、そうするよりも手書きした図画を記号として扱って、手書きで図を検索する方がよほど直感的ではないかと考えるようになった。
確か画像の指紋というだったり、特徴量といったものがあったはずで、それらを事前に計算しておき、インデックスのように扱うことで、手書きの図で手書きの図を検索できるはずだ。
手書き画像の高速共有がkakeru.appで実現されていることが発覚し、手書き共有ウェブアプリ TwEgaku(仮)開発のやる気を失っていたが、個人知識管理サービスに昇格することで、より良いものにできる見通しが立ち、再びやる気が出てきた。